いま足元でなにが起こっているのか...

物事を客観的に捉え、何をしなければならないかを冷静に考えるヒントをピックップします。主観は排除し、過去の常識にとらわれず、「Opinion」ではなく「Fact」を伝えることをモットーとしています。転ばぬ先の杖...それがこの“Sheel Report ”です。

関西電力、なんて会社だ...!!

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関西電力、なんて会社だ...!!

関西電力役員らが、高浜町森山栄治元助役から、2011年から7年にわたって3億2000万円の金品を受け取っていたことが社内調査で分ったとのことです。

   3、3、3億...?

受け取った役員とは、八木誠会長や岩根茂樹社長ら20人です。

岩根社長記者会見で「就任祝い」として記念品を受け取ったと明らかにした上で

「非常に高額なので後で返そうと思った」と強調。元助役については「地元の有力者であり、『受け取れない』と言った時に先方も厳しい態度で返却を拒んだ。関係悪化を恐れ、お預かりして、返せるときに返そうと判断した...

と述べました。

 金品は「個人の管理化」の下で預かっていたのですって。

こんな言い訳が通ると思っていることに呆れるというか、唖然とするというか、どう表現したらよいか分りませんね。

 受け取った資金は全て返却して、所得税の修正申告を済ませたとのことですが、「修正申告」ってどういうことですかね。いったんは所得として受取り、その上で申告したということですかね。

ここに登場してくる森山栄治という人物は、今年3月に90歳で既になくなっているようですが、生前は、大飯・高浜町原発誘致功労者で地元の実力者として知られている人物でした。

金沢国税局が昨年1月、大飯・高浜原発関連工事を請け負う設備会社を税務調査し、その際に複数の建設会社から高浜町森山元助役におよそ3億円ものお金が流れていたことが判明したことで、一連の流れが表沙汰になったようです。

もし税務調査がなされていなければ、すべてはそのまま闇に葬られていたわけで、いやいや本当に悪いことはできないですよね。

 一連の流れとはこんな感じです。すべてはループとなっているので、まずは森山元助役と関西電力との関係からはじめます。

  森山栄治高浜町助役と関西電力とは親密な関係
  関西電力高浜町に地元建設会社や設備会社に大飯原発関連事業を発注
  発注を受けた地元企業は森山元助役に手数料3億円を支払う
  森山元助役は関西電力役員20人に約3億2000万円の金品を提

関西電力側から発注された工事資金が本社に還流した構造であると言えます。

発注規模は一説には、3年25億円とも言われています。

この一連の流れから金沢国税局が請け負い業者の税務調査で、地元企業から森山元助役に渡った3億円の資金と、森山元助役から関西電力役員20人に渡った約3億2000万円の一部の存在が分ったということです。

現在の高浜原発は1号機と2号機の再稼動を目指しているところです。

今回のことが、再稼動の判断に影響があるのかどうかはわかりませんが、関係ないとは言いがたいでしょう。


☆余剰資金迂回が役員個人の懐に...

このお金のからくりは、関西電力から高浜町の地元建設会社に支払われた代金はかなり甘めの見積もりによるもので、一説に言われている3年25億円から発生する「余剰利益」から、森山元助役に渡り、そこから今後を考え、関西電力役員の手に渡ったとされています。

ただ関西電力側は、この一連の流れは「不適切だが違法ではない」としています。つまり法的には何の問題もないと主張しているのです。法を盾に取って、社長も会長も辞任しない意向のようです。

原発事業を取り巻く環境は、2011年の東日本大震災を境に大きく変わってきます。


それ以前の原発に関するキーワードは「安全神話」でした。

原発稼動はあくまでも国策であって、電力会社は国策にしたがって運営している「正義の会社」であり、何をやっても許されるという風潮があったのではとの指摘もあります。

震災以降「安全神話」が崩れたあとは、原発に関しては、世の中の、地元住民の理解を得なければならないということが大前提となってきました。

電力会社に求められるのは「透明性」だったはずです。世の中の評価を得てこその電力会社でなければならないという流れになっていたはずです。

今回の関西電力の金品受け取りの問題は、2011年から7年にわたり起こったことで、東日本大震災の後の話です。

     とんでもない
     何を今更このようなことをやっているのか...

開いた口がふさがらないとは、まさにこのことです。

しかも、このお金のあり方がたちが悪い。

現地建設会社に一旦お金を流して、それを本社に還流させているたちの悪さは、怒り以外の感情は芽生えないでしょう。

原発建設及び維持費用は、全て私たちの電力料金に上乗せされていますので、このお金は、私たちが支払う電気料金の搾取と考えてもおかしくはありません。

本当にふざけた話です。

関西電力の今回の記者会見で明らかになったのは

    何も公表しない
    誰も責任を取らない

ということです。

受け取った資金は全て返却して、所得税の修正申告を済ませたとのことですが、「修正申告」ってどういうことですかね。いったんは所得として受取申告したということですかね...

預かっているのなら所得として申告する必要はありません。国税「預かった」という認識ではなく「受け取った」という認識であることは間違いなく、本人たちもそう認識したから「所得税申告」をしたのでしょう。

全てが、何もかもがふざけていますね。

2011年からの7年という年月は、関西電力管轄内は、原発が止まり、電気料金が引き上げられた時期です。

   第三者委員会設置したのに彼らが表に出てこない
   第三者委員会のメンバーを公表しない
   20人に分散されたひとりひとりの金額は公表されない
   返却した金額や時期を公表しない...

言える事は、発注資金の還流は関西電力にではなく、20人の役員個人に渡っているということで、関西電力の多くの善良な社員たちも被害者だということです。

お金を「くれた」人物は、大飯・高浜町の有力者で、関係悪化を恐れて、頂いたものを返せなかったと「ふざけたこと」を関西電力社長は記者会見で述べていましたが、このとで、原発は、地元の総意で造られるのではなく、地元の納得を得て造られるものではなく、一部の有力者による利益誘導という形で原発施設は
造られるという事が、よくわかりました。

    既得権益の固まりの原発事業
    誰のための原発事業なのか...

 

 ☆一連の不正は全て電気料金に...

今回の問題で分ったことは、森山元助役に3億円を渡していた地元の建設会社の売り上げが、2018年までの5年間で、およそ6倍に増えていたというのです。

地元建設会社というのは「吉田開発」で、その売上高は、2013年からの5年間で、約3億5,000万円から、およそ21億8,000万円と、6倍ほどに増えていたことが新たにわかりました。

関西電力の岩根茂樹社長は、「当該の方が、地元の企業には関連しているということについては、ある程度の認識はあった」と述べ、「見返りとなるような行為はなかった」と述べています。

2011年の東日本大震災から、全国の原発施設は稼動を止めていました。しかし、原発施設は存在するだけで、莫大な維持費等のお金がかかります。

関西電力はそのメンテナンス等を地元企業に依頼しています。

今回は「余剰資金」の迂回です。

関西電力から地元建設会社に甘めの見積もり、つまりは実際にかかる費用以上の発注金額を渡しているということです。

その「余剰資金」はどこから捻出されているのでしょう。

私たちが支払う電気料金を引き上げることで捻出していると言えます。

電気料金計算だけに認められている「総括原価方式」という仕組みがあります。

経済産業省資源エネルギー庁のHPには「総括原価方式」とは...

最大限の経営効率化を踏まえた上で、電気を安定的に供給するために必要であると見込まれる費用に利潤を加えた額(総原価等)と電気料金の収入が等しくなるよう設定されていました。電力自由化後の小売事業者が定める料金は、事業者の裁量で算定される費目と、法令等により算定される費目の合計となります。

 とあります。

つまり人件費も含め、コストに電力会社の利益を上乗せして、皆さんの電気料金を決めるので、電気供給コストが上がれば電気料金は値上がりします。

関西電力原発稼動停止で電気供給コストが上がることで、関西電力管轄内の電気料金は高くなったと説明しています。

ホームページには「最大限の経営効率化を踏まえた上で」コストを計算するとありますよね。

それが、大飯・高浜町の建設会社に実際よりも高い上乗せ発注費用を支払い、それがコストとなって電気料金が値上がりし、余剰資金を関西電力員個人が私腹を肥やしているのです。

典型的な時代劇の悪代官のパターンですよね。

こんなことが平然と行われていたのです。

しかも、金沢税務極が調査がなければ、金を返すなんてことはしなかったでしょうし、そもそも返しているかどうかも分りませんし、私たちの電気量からピンはねして、誰にも分らず、関西電力役員の懐に入ったままだったのですから、本当に腹立たしいことですよね。


関西電力だけの話か...

電力会社にとっては原発は「命」なのですね。

私たち国民生活にとってではなく、電力会社や一部の既得権益者にとって「命」なのです。

    いい「とばっちり」を受けた...

福島原発事故を受けて、東京電力以外の電力会社の本音でしょう。

   福島原発とはタイプが違う原発だから大丈夫、なのに...

おそらくそんな思いが根柢にあるのでしょう。

関西電力管轄では、他管轄とは違い原発依存割合は大きくなっています。

金沢国税局が明らかにしたのは、地元建設会社から森山元助役に渡った3億円と、そこから関西電力役員に渡った一部の資金で、3億2000万円という数字は、関西電力側から出てきた数字で、まだまだこの金額も変わってきそうですね。

このような問題は、関西電力だけの話なのでしょうか。

今回のお金の流れは、正当な見積もり金額ではない「余剰金」です

まさに「不正」です。

このようなことは、今回の電力業界だけでなく、ほかの業界にもありそうな話ですが、電力会社はまさに公益のインフラにかかわる会社だけに、罪は重いと思うのですがね...