生活困窮「ポスドク問題」は深刻です...
ポスドク(Postdoctoral ResearcherあるいはPostdoc)とは、大学院博士後期課程(ドクターコース)の修了後に就く、任期付きの研究職ポジションのことをさすようです。
「博士研究員」とも呼ばれます。
「期限付き」というのがポイントのようです。
1年から数年ののちに、「パーマネント職」と呼ばれる“定年”まで職が約束されている身分(研究職)になるわけですが、そこから助教、准教、教授を目指す人が「ポスドク」から始めるわけですが、上が詰まっていて、なかなかポスドクの地位から脱することができない現状があるようです。
ポスドクの給料は、すごく安いのです。
パートタイム、フルタイムの差があるようで、年収は100万円から300万円、その上もあるようですが、とにかくこの期間が長期化しているのが「ポスドク問題」と言われています。
毎年「パーマネント職」に移れるパーセンテージは“一桁”だそうです。
新卒者の年収よりも安いのではないでしょうかね...
一般企業への就職も難しく、教授への道は諦められないでしょう。
国家財政を理由に、自然科学分野への研究費を増やすことには、年々政府は消極的になっています。
財政を理由にすれば何でも通るかのような物言いですが、財政のムダはいくらでもあり、国会議員歳費を削ることはなく、東京五輪などには巨額の資金を惜しみなく投じる状況を見ていると、「お金がない」という言葉に、説得力を見出すことができません。
大学とし、研究費をなんとか自分たちで調達しようとする動きが見られています。
マーケット運用によるファイナンスです。
問題は、運用のプロでもない者が、マーケットに果敢に挑んで勝てるのかという話です。
「経済的自立」を求めることイコール「マーケット運用」であることを、どう受け止めるのかが、大学に限らず、私達の社会において課題となりそうです...