いま足元でなにが起こっているのか...

物事を客観的に捉え、何をしなければならないかを冷静に考えるヒントをピックップします。主観は排除し、過去の常識にとらわれず、「Opinion」ではなく「Fact」を伝えることをモットーとしています。転ばぬ先の杖...それがこの“Sheel Report ”です。

内閣官房副長官直下組織から見えてくるもの...1億総活躍も働き方改革もひとまとめに

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内閣官房副長官直下組織

内閣官房のトップである官房長官は内閣のスポークスマンと言われ、内閣を代表して記者会見を担当するイメージが強いですが、内閣官房とはどういう組織かを改めて調べてみました。

 内閣官房の「官房」は、内閣・府・省・庁などでその長に直属して、機密事項、人事、官印の保管、文書、会計、統計などの総括的事務を分担する機関という位置づけとなっています。

強力な組織ですよ。ある意味、すべての中枢を仕切る場所とも言えます。

内閣官房長官の下に副長官を置き、その下に3つの組織があります。

国家安全保障局
内閣危機管理監
・内閣情報通信政策監

そのネーミングで、ほぼ何をするところかはイメージできそうです。

この3つの組織と並列して、官房副長官直下に、以下の組織が羅列されています。

・情報通信技術(IT)総合戦略室
新型インフルエンザ等対策室
アイヌ総合政策室
郵政民営化推進室
・沖縄連絡室
社会保障改革担当室
原子力発電所事故による経済被害対応室
・日本経済再生総合事務局
教育再生実行会議担当室
・国土強靱化推進室
拉致問題対策本部事務局
行政改革推進本部事務局
・領土・主権対策企画調整室
・健康・医療戦略室
・TPP(環太平洋パートナーシップ)等政府対策本部
・消費税価格転嫁等対策推進室
・水循環政策本部事務局
・まち・ひと・しごと創生本部事務局
・産業遺産の世界遺産登録推進室
東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局
・国際感染症対策調整室
・一億総活躍推進室
・観光戦略実行推進室
働き方改革実現推進室
・番号制度推進室
・統計改革推進室
・特定複合観光施設区域整備推進室
地理空間情報活用推進室
人生100年時代構想推進室
イノベーション推進室
・ギャンブル等依存症対策推進本部事務局
・小型無人機等対策推進室
・プレミアム付商品券施策推進室
・オリンピック・パラリンピックレガシー推進室
就職氷河期世代支援推進室
・全世代型社会保障検討室
・デジタル市場競争本部事務局
新型コロナウイルス感染症対策推進室
新型コロナウイルス感染症対策本部事務局
国際博覧会推進本部設立準備室

すごい量ですね。

 

かつて耳にした懐かしいものがありますよ。

まち・ひと・しごと創生本部事務局
一億総活躍推進室
働き方改革実現推進室...

それぞれに担当大臣がついています。順番に羅列しますと

働き方改革担当は、田村憲久厚生労働大臣が兼務します。
一億総活躍、まち・ひと・しごと創生は、少子化対策、地方創生を担う坂本哲志内閣府特命担当大臣が兼務します。
女性活躍は、東京オリ・パラと一緒に、男女共同参画橋本聖子内閣府特命担当大臣が兼務します。

さすがに北海道・沖縄開発に関する独立省はなくなりましたが、未だに男女共同参画を特別視しなければならない社会も、どうかと思いますね。

 

さて、官房組織に戻りますが、この中には、いわゆる省庁をまたぐようなものが多く含まれています。

情報通信技術(IT)総合戦略室
この部署とデジタル庁と、なにがどう違うのかよくわかりませんが、この分野を
強く進めることを強調する意味で、特別に特命大臣を置いたということになるの
でしょうかね。

デジタル庁が、菅政権肝いりの縦割り行政打破を、技術面から進めることになる
のだと思われます。

この他、監督省庁が異なりそうなものをピックアップしてみますと

新型インフルエンザ等対策室
郵政民営化推進室
社会保障改革担当室
教育再生実行会議担当室
国土強靱化推進室
などなど

もうピックアップするのも面倒になってしまうくらい、官房長というところは、省庁をまたぐような事案を扱うところだということが理解できます。

すでに縦割り行政を打破できる仕組みは作られているのではないでしょうか。

これらの機能がきちんと回れば、あえて「縦割り打破」を打ち上げなくても良いように思えてきました。

 

よくよく「縦割り」行政の中身を聞くと、さらにデジタル化推進の中身を聞くと、行政機関側のメリットばかりのような気がしてなりません。

行政の効率化が国民の手続きの利便性につながるというのでしょうが、マイナンバーカード普及のメリットが、医療情報共有による医療機関側の業務効率化にあるのと、同じような感じがしてきました。

健康保険証とマイナンバーカード、運転免許証とマイナンバーカードの一体化は、行政側のメリットは山程語れますが、私たち国民側のメリットはどれだけあるのでしょうか。

さて、官房組織は、このように省庁をまたいだ、とても縦割り行政ではできないことばかりが並べられています。

あくまでも印象の話ですが、打ち上げた花火の“片付け場所”のような感じもします。

もう使わなくなったものを、今度いつ使うかわからないものをしまっておく倉庫のような感じもするのですが、それは言いすぎでしょうかね...

本当は、一つひとつを丁寧に、どんな仕事をしていてどのような成果を出しているのかをチェックすべきなのでしょうが、なにせマスコミが、官房長に関しては一切取材も報道もしないので、そのあたりが不透明となっています。

ある意味「ブラックボックス」となているようです。

たくさん私たちの税金を注ぎ込んだようですけどね...