いま足元でなにが起こっているのか...

物事を客観的に捉え、何をしなければならないかを冷静に考えるヒントをピックップします。主観は排除し、過去の常識にとらわれず、「Opinion」ではなく「Fact」を伝えることをモットーとしています。転ばぬ先の杖...それがこの“Sheel Report ”です。

2度も否決された「大阪都構想」が、こういう形で蘇るなんて...あのコロナ禍での住民投票は何だったのか~大阪府市一元化条例

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大阪都構想 大阪府市一元化条例

大阪府市一元化条例

大阪維新の会が推進した「大阪都構想」の代案とされる大阪市の広域行政を大阪府に一元化する条例案が、3月26日に大阪市議会で採決され、維新と公明党の賛成多数で可決、成立しました。

 公明党は、1回目の大阪都構想住民投票では反対に回り、二回目では賛成に回ったものの否決されたものを、議会決議では賛成に回って成立させました。

大阪都構想と同じ主張で、「府市の二重行政の解消」を全面に出した「大阪府市一元化条例」ですが、ようは成長戦略や都市計画の権限の一部を府に事務委託するのが柱となったもので、「お金は大阪市、使う権限は大阪府」という条例になっています。

政令指定都市の主要な権限を道府県に移管する全国初の条例となっていて、4月1日に施行されます。

 

「府市一体化・広域一元化に向けた条例について」(副首都推進局)と題した、2021年1月22日「第22回復首都推進本部会議」資料2には、条例を策定する背景として

2011年の大阪府市統合本部の設置以降、二重行政の解消を進め、大阪の成長、都市機能の核となるまちづくりに府市連携により取り組んできたが、昨年11月の住民投票において、特別区制度(いわゆる「大阪都構想」)は否決され、今後は、大阪市を残した形で、副首都の実現に向け、過去の二重行政に戻すことなく、さらに府市連携を強固にし、府市一体で大阪の成長、まちづくりを協力に推し進めて行くことが必要としています...

と説明されています。つまり、住民投票で否決された大阪と効能を、形を変えて蘇らせたということです。

大阪都構想では「大阪市廃止」を訴えていましたが、住民に「No」を突きつけられたことで、大阪市はそのまま残して、大阪市の権限を大阪府が吸い上げるという格好になっています。

一貫して「二重行政の解消」を錦の御旗としているようですね。

形を若干変えながらも、みごとに「大阪都構想」の本質は押し通したものになっています。

 

大阪市から大阪府への権限移譲

 「府市一体化・広域一元化に向けた条例について」(副首都推進局)と題した、2021年1月22日「第22回復首都推進本部会議」資料2

の11頁に「大阪府へ一元化を図る都市計画権限について」と題した資料があります。

大阪全体の視点から府市協調でまちづくりを進めるため、今後の都市計画の方針となる都市計画区域マスタープランや、大阪の都市機能の向上に欠かせない拠点開発広域交通網の整備等に大きく関係する都市計画権限について大阪府への一元化を図る

 と書かれたもので、さらに

都市計画権限の中では、『国の利害に重大な関係がある事務』として大臣同意が求められるものに概ね合致

 と記されています。青字の部分は、太字で強調されていて、これら文章で、「大阪府市一元化条例」の本質がわかるかと思います。

 2021年1月22日「第22回復首都推進本部会議」資料2
http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/27077/00384307/shiryo2.pdf

 

なんのための住民投票だったのでしょうかね...

住民投票には負けても、結局は押し通したという、じゃあ一体、2回も行った、しかも2回めはコロナ禍で強行した住民投票は、何だったのでしょうね。

2020年10月1日共同通信記事です。

news.yahoo.co.jp

2015年の1回目の住民投票似関しての記事です。
ニュースサイト「HUNTER」に掲載されたものです。(2015年11月24日)

hunter-investigate.jp

2回の住民投票、1回目は橋下大阪府知事大阪市長に、松井一郎氏が大阪府知事になるというダブル選挙、府氏両方のトップを大阪維新の会が取るとい「ウルトラC」選挙の費用もありましたよね。

そもそも住民投票を行うのは、住民側からの要望で、住民の権利として行政側に物を申す手段だと思っていましたが、行政側が持論を通すための住民投票は、歴史的にも珍しいのではないでしょうかね。

沖縄で行われた米軍基地辺野古移転の是非を問うたものが、まさに住民投票としてはしっくりと来るのですがね...

 

2回目なんて、あのコロナ禍で強行したのですからね。巨額の税金も投入されての決議が、あれからまだ半年もたたないうちに、こうもあっさりと、住民投票はなかったものにされてしまうなんて、これでよく大阪市民は怒らないものですね。

今は府と市が同じ政党からの選出ですが、これが対立した府と市が対立しても、制度として一体化できるようにしたものだという、松井大阪市長の言い分はわからないではないです。

でもあまりにもやり方が...

だって議会決議は、住民は票を投じることはできないのですから。

これが間接民主主義なので仕方がないのですが、そうれでもねぇ。住民投票で否決されたものを、半年も立たずに、こんな形で蘇らせるなんてね。

おそらく、この条例を通すことを急ぐ事情があるのでしょう。なぜそうまでして、「都」になる看板をおろしてでも、大阪府大阪市のいち原価を図りたいのでしょうかね。いやもっとストレートに言えば、大阪市の権限を大阪府に異常させたいのでしょうかね。

ここから先は、憶測なりが絡みますので、ブログでと言うよりかは、会員だけの毎週月曜日配信の有料情報誌のほうで考察していきましょうかね。

会員だけですから、大丈夫でしょう...

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